石川県に訪れた代表選手と、リモート金箔貼り体験。


リモートで行った、金箔貼り体験。

2021年7月に、東京オリンピック開催に向けた事前合宿のため、各国の代表選手が石川県に滞在をしていました。箔一では、その中のイギリス、ノルウェーの選手団とリモートで金箔貼り体験を行いました。選手たちは、厳しい行動規制のもとで練習を行っていますが、不自由な中でも、少しでも金沢らしい体験ができるようにとNPO法人YOU-I様と共同で実施をしました。



 

厳しい行動規制のなかで行われていた、事前合宿。

石川県の小松市の木場潟カヌー競技場は、ナショナルトレーニングセンターとして整備されていることもあり、各国のカヌー代表チームが事前合宿に訪れていました。

平常時であれば、広い公園もあり、大変に心地よい環境なのですが、この時ばかりは選手たちは大変なストレスを抱えていたそうです。厳しい行動規制が課せられていることはもちろん、万が一、検査でコロナの陽性反応がでれば自身の出場が叶わないばかりか、チームのメンバーにも大きな不安を与えかねません。せっかくの石川県滞在でしたが、観光などはおろか、ちょっとした外出すらも許されず、ムードもピリピリしていたそうです。
 

少しでも地元の文化に触れていただくために。

こうした状況の中でも、少しでも石川県の文化に触れてほしいと、NPO法人YOU-I様と箔一では、リモートでの金箔貼り体験を提案しました。参加されたのは、ノルウェー代表チーム3名と、イギリス代表チームの10名です。今回は、お土産にもなるようにと、お箸とポストカードに金箔をあしらう体験を行いました。
 

最高の笑顔が見られた、金箔貼り体験。

リモート体験用に特別に準備したキット一式を届け、リモート会議システムを用いて金箔の歴史や製法を紹介したのち、金箔の貼り方を説明しました。
事前にリハーサルを重ね、細かく改善をしてから実施したこともあり、選手の皆さんにも大変に喜んでいただいたようでした。画面を通じたコミュニケーションでしたが、みなさんは初めて触れる金箔に大きな興味を示していただき、「この箸で、ラーメンを食べたい!」「素敵な体験をありがとう!」といった声を聞くこともできました。 選手の滞在をサポートしていたスタッフの方からは、合宿期間を通じて、こんな心からの笑顔を見られたのは、この時が初めてだったとも教えていただきました。
 

イギリス代表チームの10名の方々と記念撮影。

 

またいつか、石川県に訪れてほしい。

こうした体験を通じて、日本のことや、石川県のことに関心をもっていただければ、大変うれしいことです。コロナの感染が収まった頃には、ゆっくりと観光に来ていただきたいものです。なお本番のカヌー競技では、イギリス女子のマロリー・フランクリン選手が銀メダルを、イギリス男子のリアム・ヒース選手が銅メダルを獲得されたとのこと。私たちにとっても、こうしたニュースがとても嬉しく感じます。またお会いできる日を、楽しみにしています。
 

ノルウェー代表選手3名の方々。