文化財保全への取り組み

文化財保全への取り組み

箔一は、最新の技術を文化財保全に役立てます。金碧障壁画(襖や、屏風などに描かれた絵)や、名画と言われる作品を後世に残すため、文化財保全活動に取り組んでいます。当時の技法を用いた完全修復や、デジタルと現代の職人技を使った復元を行い、経年劣化が進み、永く後世に残す事が難しいとされる安土桃山時代から江戸期の障壁画を後世に伝える社外活動にも取り組んでいます。

日本美術の礎となる名品を、後世に伝えるために

金碧障壁画は、金箔(きんぱく)を押し、その上に絵を描いた障壁画です。権力誇示の象徴として権力者に後押しされた絵師たちが贅の限りをつくし豪華絢爛に描いた障壁画は、日本のみならず世界に「日本美術」のレベルの高さを示した大変貴重な文化財です。これらの文化遺産は、歴史を経るにつれ劣化し、当時の風合いを残す事は大変困難です。また、多くの人の目に触れるような機会をつくるということは、紫外線や、空気、湿気などの影響により劣化を進行させます。
数百年もの時を超え受け継がれてきた美しさを、後世に伝えるために、現代のデジタル技術による最高レベルの技法と、永く継承されてきた伝統の職人技をあわせることで、高精細の複製品をつくり上げました。複製品は保存される現物に代わり、展覧会を行うなどより多くの人の目に触れる機会を作る役割を担っています。また原画は当時の技術を研究し、修復することで後世に美しいまま残していくだけでなく、その当時の技術を修学し、その技術を継承することに努めています。これら文化財保全活動を通じて、箔一は日本美術の礎となる名品を、後世に伝えていきたいと考えています。

NPOを通じたデジタルアーカイブ事業支援

NPO法人「金沢国際文化交流研究所」は、デジタル技術と金沢箔の伝統工芸の技を用いて貴重な文化財を保存するため、美術、歴史などの多岐にわたる分野から専門家が参加して、調査研究を行い、活性化することを目的に設立されました。箔一はこのNPO法人と共にプロジェクトの支援を行っています。
2010年6月、同NPOは、 NPO法人京都文化協会、株式会社キャノンがデジタル技術と伝統工芸の技を用いて文化財の保存に取り組む「綴プロジェクト」と技術協力を行い、長谷川等伯筆の国重要文化財「山水図襖」の高精細複製図の作成に取り組み、仕上げた複製図を京都圓徳院に寄贈しました。 「山水図襖」は2010年度中に、長谷川等伯の故郷にある七尾美術館(石川県七尾市)に寄託される予定で、最先端の技術による複製品が、保存される現物に代わって圓徳院を飾ることとなります。
同年7月に「山水図襖」を含む、日本を代表する琳派、狩野派、長谷川等伯の作品など19作品の高精細複製作品を特別公開する『文化財デジタルアーカイブ展 (金沢21世紀美術館開催)』に特別協力し、多くの方に日本古来の貴重な文化財と接する機会を提供し、新たな日本文化を再認識していただける機会を設けることができました。