いにしえの名画を復元し、現代的な価値を表現。

いにしえの名画から学ぶ、現代にも通じる美。

箔一では、いにしえの名画を研究し、その復元を通じて新しい価値の創出を目指しています。

特に、安土桃山時代から江戸時代にかけて隆盛を極めた金碧障壁画は、金箔の表現として最高の美術品と言えるものです。私たちは、こうした作品の研究を通じて、現代の暮らしにも生かせる「美」を追求しています。特に、俵屋宗達の『風神雷神図』は、この時代の名画の中でも最高傑作です。この作品については、特に強いこだわりを持って復元を手掛けています。職人が一つずつ肉筆で描き上げ、本物の価値ある作品として提供をしています。
 

目次

古典的な屏風絵に表現された、金箔の美。
一筆ごとに感じる、名人が込めた想い。
目の入れ方で、絵の在り方が大きく変わる。
時代を経て成熟していく、名画の力。
現代的なインテリアとしても提案。
 


古典的な屏風絵に表現された、金箔の美。

この風神雷神図の大きな特徴は、金箔をそのまま大胆に背景として活かした構図です。2つの神が生き生きと描かれ、金箔で表現された空に浮かんでいます。この広大な空間は、たいへんに美しく幻想的で、見る人に無限の広がりや奥行きを感じさせます。これは、金箔の表現としても、最高のものと言えるでしょう。

 


一筆ごとに感じる、名人が込めた想い。

この風神雷神図は均整のとれた美しい構図を持っています。しかし、実際に描いてみると、とてもアンバランスなことに気づきます。
風神雷神の手足は、常識的な関節の可動域を大きく超え、不自然な角度に曲がっています。また、身体の部分は案外ラフにざっと描かれているかと思うと、風になびく髪は1本ずつ丁寧に描かれていたりもします。銀泥と墨を混ぜて描かれた雲は、重たい色彩をもっていますが、絵からは一切の重さを感じさせません。こうした名人の筆づかいを研究し、一筆ごとにその意図を感じ、時代を超えて会話をするかのように描いています。




目の入れ方で、絵の在り方が大きく変わる。

この絵の中で、最も重要なのは「目」です。宗達によって描かれた風神雷神は、恐ろしい存在でありながら、どこかユーモラスでやさしい雰囲気も醸しています。
その大きな要因がこの目にあります。それぞれの目は、やや横長の楕円型をしています。そして、視線が微妙にそらされています。そのことで威圧感がなくなり、見る人を絵の世界に引き込んでいきます。この目は、ほんの少し位置がずれただけでも、全く違う絵になってしまうほど、大切なものです。目を入れるのは、職人にとって最も緊張する瞬間です。


時代を経て成熟していく、名画の力。

また、時代を経ることで生まれた変化も再現をしています。当時の金箔は、職人が金槌で打って伸ばしていました。そのため、箔が割れることが多く、本物の風神雷神図では、破れた箔を継いで使った跡が残されています。また、屏風が開閉する部分の近くでは、絵の具の剥落もみられます。
箔一では、こうした部分も作品の魅力として捉え、描きこんでいます。年月による変化を劣化ではなく、成熟のように感じられるのも、この絵の持つ力のように思います。








現代的なインテリアとしても提案。

俵屋宗達の風神雷神図は、金箔の美しさを最大限に表現した作品です。無限の奥行きを感じる金箔の素晴らしさを、この屏風で感じていただければと思っています。
箔一では、本格的な二曲一又の金屏風だけでなく、ご家庭のリビングにも飾れる小屏風など、様々なバリエーションを提案しています。

お問い合わせは、専門フォームからお願いします。
また、箔一本店箔巧館にて、実物の展示を行っています。
箔一公式通販サイト金屏風専門通販サイトからもご購入いただけます。
 

二曲一又屏風 風神雷神

品番
 A132-06014
サイズ
 W1725×H1525×D20mm(2隻)
重量
 19Kg
注意
 受注生産となります。納期は別途お問い合わせください。手作りのため多少風合いが異なる場合があります。
価格
 3,300,000円

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