2010年10月02日
【北國新聞】等伯襖絵の複製完成
(写真上)完成記念式典テープカットの模様
(写真下)圓徳院閑栖住職と箔一代表取締役社長浅野達也
この度、石川県七尾生まれの画聖、長谷川等伯が描いた国重要文化財「山水図襖」の高精細複製品が完成し、襖を所有する圓徳院(京都市東山区)にて贈呈式が行われました。
高精細複製品は、NPO 法人京都文化協会とキャノンが最新のデジタル技術と手技を用いて文化財の保存に取り組む「文化財未来継承プロジェクト」の一環として製作されました。 全32面のうち今年3月に4面が完成。箔一代表取締役社長浅野達也が代表を務める金沢国際文化交流研究所などが支援して残り28面の復元が完成、一般招待 客に披露されました。
完成記念式典では浅野代表をはじめ複製品の関係者でテープカットのセレモニーが行われ、この日集まった一般招待客に32面すべての襖が入れられた部屋が公開 されました。関係者からは復元前は文化財であったためすべての襖を入れることはなかったが、これからは多くの方にこのすばらしい日本の財産を見ていただけると話がありました。
現物32面のうち、16面は来年以降石川県立七尾美術館で保存され、残りは京都国立博物館に寄託されます。複製品は、圓徳院で10月4日と7日〜12月8日まで一般公開されます。

北國新聞 2010年10月2日号