2012年6月25日

工芸品と消耗品

デパートとの取引が軌道に乗ると3月~5月上旬までと、9月~11月までの結婚や転勤などのお祝いシーズンがフル稼働生産で忙しくなります。

 

しかし、5月の連休が終わると注文が減少し社員を遊ばすことになり、経営者としてストレスのたまる季節です。何とかⅠ年中売り上げが確保でき、社員がⅠ年中、均等に働いてもらうには端境期に忙しくなる商品を開発しなくてはなりません。

 

そ こで、力を入れたのがギフトではなく、端境期に承る、先方のOEMすなわち得意先様オリジナル品への箔貼り加工です。しかも、一日の仕事分となる数をまと めていただくことが条件で、得意先様にとっても、割安で在庫が確保できるので好都合で、こちらも閑散期でしたのでお互い様でした。

 

その上、当社の加工賃と材料費のみで、木地や素材費がいらず在庫も残りません。しかし、夏場の売上を確保するための仕事としては満足いく数字には程遠く、考えた末に、工芸品のように「形あり残るもの」から「使って無くなるもの」に力を入れることにしました。

2012年6月15日

内製化と外製化

当社は設立12年目の平成元年、金沢市工業団地に製箔から工芸品まで一貫で製造できる工場を建設しました。

 

建設費のための費用は、当時の売上より多い額でしたので、銀行も1件だけではなく、ばらばらに3件の銀行から、無茶な借金をしての建設です。

 

保証人も無い私に、すんなり銀行が貸してくれたわけではなく、経営計画書と私の今後の夢を提出し、納得していただけるよう熱く説明し、理解を求めました。

 

一貫工場は当社が今後、金沢箔の技術継承と発展にどうしても必要だと考えての決断でした。

2012年6月 5日

50対50の法則

金沢箔を後世に残していくためには、色々な分野に使用させないとその技法は伝承されていきません。

 

当社は創業当時より「伝統と革新」「内製化と外製化」「美術品と消耗品」、そして前回ブログに綴った「卸しと小売」というように、物事を限定せずに『50対50』のバランスで企業を守ってきました。

 

この50対50の法則の中でも「伝統と革新」について、具体的にお話いたしましょう。

 

当 社は金沢箔の伝統を守るため「伝統工芸産業」を軸とする企業活動を目指してきました。伝統工芸の分野で活躍する作家さんは、手技を基本とし、1つの作品に 命を吹き込み、美しさを極めた逸品を作ります。しかし作家さんは、自分の作品を極める事が主となり、後継者にしっかりと伝統技術の伝承がされているのか疑問です。それは、金沢箔の技法の伝承にも同じことが言えます。