トーヨーキッチン&リビング株式会社は「キッチンに住む。」をテーマに心地よい空間を追究しているメーカーです。素材の美しさにこだわったキッチンや、インテリア製品をご提供されていて、そのデザイン性、機能性の高さにおいて国内外を問わず多くのファンに支援されています。
2010年10月に発売された「INO Premium」は同社のキッチンの中でも、最高級のブランドです。この最高級キッチンを表現する素材として、箔一の「金沢箔」を採用していただきました。同商品は、箔一の職人技と、素材そのものが醸し出す優美で厳かな美しさをキッチンに融合し、本物を求める方の心に響く商品となりました。このキッチンへのこだわりと、商品が誕生するまでのお話を代表取締役社長 渡辺孝雄様に伺いました。
究極の和の美しさを探求する中での、箔一との出会い
まずは御社のものづくりの
こだわりを教えてください。
住宅の中で、キッチンはデザイン性、機能性ともにお客様のこだわりが強く、夢を与えられるものです。わたしたちは大きな決断をして、キッチンをご購入いただいたお客様に、永く愛していただけるよう、妥協することなく、常に技術と向き合いながらものづくりを行なっています。また商品単体で考えるのではなく、インテリア、ライフスタイル全般を提案しています。このトーヨーキッチンの考え方に共感していただき、ブランド価値を理解していただける方々に出会えると嬉しいですね。
「INO Premium」の素材として、
箔一を選んでいただいた理由を教えてください。
ゴールドのインテリアをイメージし、究極の素材と色を探求し続けていました。その答えとして、伝統工芸の「金箔」という素材の美しさに辿り着きました。世界一優れた金箔は、日本の金箔。そして金箔といえば、箔一さんと伺い、お話させていただきました。 箔一さんは、金箔の加工技術面において優れていることや、インゴマウラーの照明にも採用されるなど、世界的に高い技術が評価されていることなどから採用を決定しました。
プロジェクト達成までの苦労と、達成後国内外での反響
プロジェクト達成まで、
大変だった点はありますか?
キッチンは日常使うものですので、インテリア性を重視していると言っても、単なる装飾品ではなく、当然、住宅設備としての強度が求められます。キッチンの扉としての箔表面の強度については開発当初から多くの課題がありました。基材と箔の密着性と表面塗装の強度です。ただ美しいだけでなく、日常使われるものとしての耐久性をクリアするために、さまざまな検証を重ねて問題を解決し、おかげさまでこの問題点についてもクリアし、無事発売することができ良かったと思っています。
商品発売後、
お客様の反響はいかがですか?
昨年の「INO Premium」発表から、早々に問い合わせをいただき、国内外を含めて、商談を進めています。元々「INO Premium」シリーズは「INO」というシリーズで、特殊な素材やオーダーメイド感覚で作ってきたキッチンを統合し、トーヨーキッチンのフラッグシップとして位置づけた商品です。今回の発表後、反響が大きかったことは嬉しい限りです。これはデザイン性だけでなく、日本のものづくり、職人の手技の素晴らしさが伝わった結果ではないかと思います。
「メイドインジャパン」のブランドとしての新たなる挑戦
次に箔一と何か取り組みたいというご要望などはありますでしょうか。
今回「INO Premium」シリーズの中で、歴史ある日本伝統工芸美を現代のキッチンとして表現できたことは、当社としても大きな成果でした。ライフスタイル全般にこだわる、当社のお客様に日本の美を提案でき、新しい表現力が広がったと感じています。今後は「メイドインジャパン」のブランドとして、日本だけでなく、世界に日本のものづくりの魅力を発信できるようなプロジェクトを一緒にできるとおもしろいですね。